南条 嘉毅 個展 – Out of Time

会期終了

2017年2月10日 - 3月5日

この度アートフロントギャラリーでは、南条 嘉毅による個展「Out of Time」を開催致します。
風景を主題とした平面作品を軸に展開する南条嘉毅(1977年、香川県生まれ)は、描く対象となる現場の土を絵画に取り込むことが大きな特徴の一つだ。彼は現場に赴き、観察し、目に留まった風景を写真にとり、土を採取してアトリエに戻る。そして描く対象となる風景を様々な要素に分解し、その要素を絵画として任意に再構成する。
2016年2月に開催した個展では、絵画に込められた作家の複眼的な風景の捉え方を開放し、初めて本格的なインスタレーションとして提示することにチャレンジした。その際、テーマとなったのはギャラリーの裏手に存在したという富士塚。その歴史的背景と物語を現在に置き換える試みだった。その後、2016年9月に京都での滞在制作を行った際には、風景画として描く対象の土地に物語を重ねることに新たに取り組んだ。例えば羅生門のあった現在の場所と物語に描かれるかつての羅生門の姿を重ねるなど。この試みは2017年3月に開催されるVOCA2017展で披露される予定だ。もともと描く対象となる風景から視覚的に読み取れる要素を再構成していた作品に、時間という要素が加わることで、過去であれば歴史であり物語であり、未来であれば想像の世界観が含まれることになる。
そしてアートフロントギャラリーでの個展では、この時間というテーマに、より空間的、体感的に取り組むことになる。ギャラリーに降り積もる時間を視覚化することを試みる今回の展示は、風景画に収まりきらない作家の興味の広がりと深まりを新たな表現手法で提示していく一歩となっていくことだろう。豊かな広がりと新しい展開に絵画作品としての今後にも期待が膨らむ。ぜひ作家の挑戦をご高覧ください。
営業時間11:00 - 19:00 (月休)
レセプション2017. 2. 10 (金) 18:00- 20:00

出展作家

南条 嘉毅Yoshitaka Nanjo

2002年に東京造形大学研究科(絵画)を修了後、東京を拠点に活動し、2007 年の観音寺市でのレジデンスプログラムへの参加以降は中之条ビエンナーレや水と土の芸術祭、また国内外のアートフェアでも紹介されるなど徐々に活動の場を広げている。2012年の越後妻有アートトリエンナーレでは土の美術館「もぐらの館」において土を用いたペインティングをキャンバスのみならず窓ガラスなどにも展開して展示。
風景を主題としている南条の作品の大きな特徴として、絵具で描かれる部分と、描かれている現場の土を使った部分とがある。作家はその場所を自ら訪れ、訪れた場所の魅力や歴史や日常などに基づき、、土を採取し、そうして持ち帰ったさまざまな情報を分析して絵画に落とし込む。2016年アートフロントでの展示では、ノルウェイのレジデンスで創作した現地の土を使った平面作品のほか、富士塚をめぐる新作のインスタレーションを発表した。