竹中美幸は初期では余白をいかした柔らかな色彩で描く種子のシリーズを描いていた。その後竹中の主軸をなすようになった樹脂の作品は、雫型の樹脂を数枚のアクリル板にたらした層アクリル板にたらしたもので、光を反射しその影を落とす。水彩絵の具で描かれた繊細なにじみとともに影が映りこみ、作品外部にある光の条件を取り込んで、様々な表情をなげかけてくる。竹中の作品は一貫してその作家性を主張しながらも空間に柔らかくとけこみ、パブリックスペース、住宅を問わず幅広い場に調和し、新たな空間を創出する。2013年にはフイルムに恣意的に光を露光することで色を与え、それを複数の層として重ねることで見えないはずの光、あるいは光によって初めて見えるようになるはずの何かをフイルムという物体を通して可視化する作品も発表した。