2016年にポンピドー・メッスで開かれた川俣正の個展、”Under the Water”展 を機会に作られたtsunami シリーズは、川俣にとって海外から日本をみつめる視点をもって作られた作品です。海に流される瓦礫の下にはいってしまった多くの人々の苦しみや悲しみを、まさに瓦礫を彷彿とさせる木材を使って表現しています。10数年パリを拠点にプロジェクトを展開する川俣は、この出来事を日本人自身が忘れていくことを危惧し、記憶に留めるために作品を制作しましたが、東京では初公開となるこの機会にぜひご高覧ください。
川俣正《tsunami no.16》2016
同じくパリを拠点とするアデル・アブデスメッドはドローイングの展示を行います。このうち、まもなく開催が見込まれる いちはらアートxミックス2020+のために現地視察を経て構想されたドローイングが“Play it Again”になります。実際のインスタレーションは五井駅の歩道橋からピアノが吊り下げられ、映画《カサブランカ》の音楽が流れるというノスタルジーと悲劇が入り混じった作品となる予定です。
世界のアートシーンにおける重要人物の一人。ドローイングから映像作品、彫刻からインスタレーションまで、私たちが生きる現代に探求のメスを入れる作品を数多く制作している。。MoMA PS1、ヴェネチア・ ビエンナーレ国際美術展、サンパウロ・ビエンナーレ、ポンピドゥー・センターなど、国際的な注目を集める展覧会でたびたび物議を醸す作品を発表してきた。2006年ワールドカップでジネディーヌ・ジダンがマルコ・マテラッツィに頭突きしている巨大なブロンズ像がポンピドゥーの前に設置され大きな話題を呼んだことでも知られる。代表作に『リアルタイム(2003)』、『Décor (2011-2012)』など。主な国際展に、横浜トリエンナーレ(2011/日本)、第50、52、56回ヴェネチア・ ビエンナーレ国際美術展(2003, 2007, 2015/イタリア)、第27回サンパウロビエンナーレ(2006/ブラジル)、個展に「PracKce Zero Tolerance」(2006/クリエ現代美術センター、ル・プラトー現代アートセンター/フランス)、『Adel Abdessemed: Dead or Alive』(2007, MoMA P.S.1/ニューヨーク)がある。