東京藝術大学大学院 美術研究科 先端芸術表現専攻 博士課程 在籍。
自転車などのジャンクと金属を組み合わせて、主に動く立体作品を制作している。
宮田亮平賞受賞。第24回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)入選。大地の芸術祭2022参加。
地域住民から集めた自転車などのジャンクと金属を組み合わせて、主に動く立体作品を制作している。
地域芸術研究の一環として、茨城県日立市で地域の町工場の職人らとアーティストが共に作品を制作することをコンセプトとしたアートプロジェクト、「星と海の芸術祭」を企画し、総合ディレクターを務めた。
最近では茨城県坂東市に現代美術制作のための「あずま工房」を設立した。金属加工を中心に、様々な美術作品の制作と施工を請負う。ここ数年、自転車にどハマりしている。
取手に住み、そこが自転車の街だと知った時、衝撃を受けた。誰も自転車になんか乗っていない。過去を遡ると、取手競輪場があることから自転車の街として栄えようとしたらしい。今は、そんな取手で自転車が大量に放置され、破棄されている。そうした現状を目の当たりにし、地元の問題とされている放置自転車を素材とした作品がうまれた。その後、各地で放置自転車を素材としたアートワークを行なっている。
私が制作に用いるもう一つの重要な素材は金属である。
現在、一日の殆どの時間を工房で過ごしている。金属はとても頑固な素材だ。切る、曲げる、継ぐ、全てに膨大な時間がかかる。ほおっておけばすぐに真っ赤に錆びる。そのかわり、とても強い。とてつもない荷重に耐え、回転に耐えてくれる。
自転車と金属を融合させ、私の制作活動によって自転車は生まれ変わる。かつて、私にとって自転車は、自分の力を最大限に引き延ばしてくれる装置だった。どこに行くにも乗っていったし、どこまででも行ける気がした。
それぞれの自転車にはストーリーがある。どこで買ったのか、どんな使い方をしたのか、どこに行ったのか。乗らなくなってしまった自転車を譲り受けるたびにそういう話をたくさん聞いた。
いつの間にか、取手市だけでなく各地で自転車を収集し、さまざまな地域でたくさんの人に出会い、地域の人々と関わり合いながら作品を制作するようになった。そういったことがきっかけで、昨夏は茨城県日立市大甕(おおみか)町で地域の町工場の職人らとアーティストが協働し作品制作を行うことをコンセプトとしたアートプロジェクト「星と海の芸術祭」を企画、総合ディレクターを務めた。
私が自転車と言葉や経験を収集し、元の持ち主の記憶の断片を集め介入することで、時間も歴史も静止してしまった主人のない自転車に新しい命を吹き込むことはできないだろうか。そしてそれらを作品として地域に還元することはできないだろうか。