竹中美幸は、重層アクリル板に雫型の樹脂を用いたBOX型の作品と、水彩絵の具で描いた
ドローイングと、大別して2通りの表現方法で作品を制作してきました。
アクリル板に雫型の樹脂を用いた作品では、樹脂が光を反射したり透過したりすることで、アクリルの背後にある白いベースに光や影が落ちます。アクリル板に樹脂を用いた作品と同様に作品と作品の外とのつながり、作品のもつ空気を取り込むような柔らかさや繊細さ、その作品世界を竹中美幸は、「日常のなかの些細な空気感」、「不安な中に心地よさが同居する危うさ」と表現しています。
本展では、2000年以降に描いてきたドローイング作品と、新作のアクリル樹脂作品とを併せて一堂に展示します。その柔らかい空気感を是非体感してください。
作家の詳しいプロフィール、作品については下記リンクにある作家ページをご覧ください。
出展作家
竹中美幸は初期では余白をいかした柔らかな色彩で描く種子のシリーズを描いていた。その後竹中の主軸をなすようになった樹脂の作品は、雫型の樹脂を数枚のアクリル板にたらした層アクリル板にたらしたもので、光を反射しその影を落とす。水彩絵の具で描かれた繊細なにじみとともに影が映りこみ、作品外部にある光の条件を取り込んで、様々な表情をなげかけてくる。竹中の作品は一貫してその作家性を主張しながらも空間に柔らかくとけこみ、パブリックスペース、住宅を問わず幅広い場に調和し、新たな空間を創出する。2013年にはフイルムに恣意的に光を露光することで色を与え、それを複数の層として重ねることで見えないはずの光、あるいは光によって初めて見えるようになるはずの何かをフイルムという物体を通して可視化する作品も発表した。