阪本トクロウ – けだるき一日生きるだけ

会期終了

2010年12月4日 - 12月26日

2008年に開催した「ビューティフル・ドリフター」以来、2年ぶりとなる阪本トクロウの新作個展を開催します。作家の詳しいプロフィール、作品については下記リンクにある作家ページをご覧ください。
営業時間11時より19時 (月休)
イベントオープニングレセプション 12/4(土) 18:00-20:00
作家在廊日12/4(土)14:00‐、11(土)15:00‐、18(土)14:00‐18:00、25(土)・26(日)15:00-
作家インタビュー制作や技法、今後の活動についてなど、作家本人へのインタビュー記事を掲載しましたhttp://www.art-it.asia/u/artfront/c76lwpgabsyNzB1hOx9q
関連情報シブヤ西武美術画廊にて個展が開催されています ※終了しましたhttp://www2.seibu.jp/wsc-customer-app/page/020/dynamic/shop_details/ShopDetails?shop=S000000361
福井のE&Cギャラリーにて個展が開催されています ※終了しましたhttp://eandcgallery.com/

みどころ

今年開催された、東京での個展では波紋などこれまでと異なるモチーフが登場、甲府の展覧会では駅ビルのように大きなビルが画面全体に描かれるなど、新しい方向性が見え隠れしている阪本トクロウ。その一方、無人で、無機質で、しかも空気を感じさせる空間を見せる独特の風景づくりは一貫しています。
阪本の絵の中の風景では、交差点、遊具や遊園地、あるいは公園の鳩などスペクタクルもなく淡々と、それこそ「けだるく」、日常は流れていそうです。阪本の描く風景はどこにでもありそうなステレオタイプな風景で、「どこ」とか「いつ」を限定はできないこと時間を引き延ばしたような「けだるさ」を感じさせることはありますが、いつか実際に見た私たちの中にある記憶とデジャヴュのような「はっと」する共鳴を起こすことも事実です。のびのびとした自然などを扱っているわけでもなく、現代の私たちの日常のありようを扱っているとても現代的な作品であるのに、鬱屈したものを感じさせないのは、広がる空であったり、どこまでも続いていきそうな電線や道や土手など、描かれていない連続や空間が描かれた「もの」以上に際立たせているからでしょうか。それらの広がりの中で人の作った信号や街頭はとてもちっぽけに見えます。
今回の新作展示では、日常と非日常の交差する、はっとする瞬間を体験できると思います。

出展作家

阪本 トクロウTokuro Sakamoto

阪本はどこにでもありそうでどこにもない風景をアクリル絵具で描く。時には余白を大きくとり、空や山、道路、送電線、信号機、公園の遊具といった風景を切り取り、人間の不在を強く意識させる。地図シリーズでは空からみた地上のようすがポジとネガの二色で彩られ、夜景シリーズでは都会の夜が黒地に白い点で示される。水面を描けばオールオーバーな画面に光琳波のようなモチーフが筆跡を残さずに現出一方で、広重のような前景と後景からなる江戸期の浮世絵を連想させる構図も見出される。阪本はこうした様々な風景を描きながらも、実は何もないことを描いているのではないかと自問している。対象の周縁や風景を描くことで対象に近づこうとしているようである。