2025年12月1日

川俣正 カタログ・レゾネ「Tadashi Kawamata Maquettes Models」が完成いたしました。これまで制作された全マケットを網羅的に収録したもので、川俣さんの作家活動を総括する重要なカタログ・レゾネです。現在アートフロントギャラリーで開催中の個展「Kawamata Archive 2025」にてお求めいただくことができます(国内初販売、配送可能)。

「Kawamata Archive 2025」は、2024年開催の「Kawamata Archive 2024」に続くアーカイブ展であり、川俣さんが2025年に取り組んだ活動を振り返る展示となります。国内外の展覧会、コミッションワーク、継続プロジェクトなど、本年における多岐にわたる実践をご覧いただけます。
2025年11月7日に実施されたトークイベントでは、前半で川俣さんにカタログ・レゾネの出版に込めた想いやその充実の内容、さらには今後の展開について伺いました。その様子をお届けいたします。
※後半の川俣さんと北川フラムが対談の様子は、こちらの記事にて公開しています。
ーーーコロナの時期に、僕の作品のフェイクが11点、小さなアートフェアに出展されたことがありました。そんなこともあって、模型やマケットなど、これまで作ってきたものを一度整理するという発想で、このカタログ・レゾネを作りました。2冊セットで、1980年から2005年と2006年から2023年に分かれています。すでに出版されていますが、まだほとんど世の中に出回っていません。そこで今回の個展に合わせてお披露目ということになります。

ちょうど1980年頃、まだ僕は学生だったんですけど、そのころからマケットやスケッチ、模型などを作って、プロジェクトをやっていました。その前はボール紙で模型とか作ったんですけど、その時一緒にいた猫が全部壊しちゃったので、初期のものはほとんどないんです。それ以降のものは全部保存して、2005年までのものを整理しました。すごく大変だったのは、データがないんです。全部ポジフィルムで、全部変換して、スキャンして…とすごく手間がかかりました。
ただ、初期のものは作ってもデータを残すという意識もあまりなかったので、漏れているものも結構あります。もし見つけた人がいましたら、メールか何かで連絡もらえれば、次のカタログ・レゾネに反映していきたいと考えてます。

2005年以降パリに行くことになり、2006年ぐらいから実際にパリに住んで制作を始めました。パリにいた方が時間もあり作品数が増えたということ、データが全部揃っていること、プロジェクトでもレゾネのことを意識していたことから、充実したボリュームでまとめあげました。
美術館等に作ってもらえばよかったのではと言われることもありますが、ある種の自費出版という形になりました。自分で全部コントロールしたい、とにかく自分で作ったものは自分で全部整理したいということで、何とか2冊完成しました。
インターネットなどメディアが発達する一方で、やっぱりこういうカタログに興味があり、作りたいなと思って今回作ったわけです。画廊が売ったので、80%以上の作品はもうありませんが、こうやって記録が出ることで、フェイクの問題も少しはクリアできるかなと。引き続き作品を作っていきますが、そういう意味でも記録はちゃんとしていきたいと思っています。
今後も、カタログ・レゾネについていろいろなことを考えています。今回はプロジェクトにまつわる模型やマケット、プランなどを全部収蔵していますが、紙に描いたスケッチはまだなので、今後はその整理を行うつもりです。また、最近インテリアや建築家と一緒にやっている非公開のプロジェクトも、一度整理して紹介したいと思っています。
※トークイベント後半では、川俣さんと北川フラムが対談を行いました。後半についてのレポートはこちらのページで公開しています。
・アートフロントギャラリー(代官山)にて販売中。配送(着払い)も承っております。
・展覧会期間中にご購入いただいた方には「千鳥橋ライトポスト」のイラストがデザインされたトートバッグをプレゼント
【Tadashi Kawamata Maquettes Models 1980-2005】
高さ266mm×縦210mm×横42mm
447ページ
20,000円(税込)
※12月12日以降、再入荷予定

【Tadashi Kawamata Maquettes Models 2006-2023】
高さ266mm×縦210mm×横62mm
639ページ
30,000円(税込)

【会期】2025年11月7日(金)~2026年1月9日(金)
【営業時間】火~土、11:00~17:00
【休廊日】日曜、月曜、祝日、2025年12月26日(金)~2026年1月3日(土)
詳しくは、こちらをご覧ください。